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型抜機について

型抜機について

型抜とは(打ち抜き・断裁)

フィルム・フェルト・布など、比較的に薄い軟材やゴム・スポンジ・プラスチック容器(トレーや簡易弁当箱)各種機能フィルム(PET、偏光・遮光・反射・拡散フィルム)、合板、板紙などの重みのある硬い材などを定められた形状の刃型(一般にはトムソン型又はビク刃型)を使って型抜き・打ち抜きすることです。それに使用される機械を型抜機(打抜機・断裁機)と呼んでいます。
型抜機で加工された製品の用途は、一般の紙製品、文具から包装材料、弱電用パッキン材、自動車の防音材やエアーバッグ、複写機や携帯電話などの精密小型部、液晶表示ディスプレイに使われる機能フィルム加工など多方面に使われています。

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刃型について

型抜用の刃物を一般にトムソン刃型(関東地区ではビク刃型と呼んでいます)と呼び広く使われています。
その他の刃物として紙工用に使われている火造刃(タガネ)、袋物やカバン用のスウェーデン鋼刃などがあります。最近のユーザーでは95%以上がトムソン刃を使用しています。
トムソン刃型に使われる刃物メーカーは国内に2社があり、その刃物を使って全国に刃型メーカーがあり、各メーカーが得意市場を持っています。又、最近になって刃物の研究が進みチタン材を使ったもの、化学的処理(エッチング)して刃付けした寸法精度の高い薄い刃物も使われています。
加工目的に合わせてご利用ください。坂本造機では刃物、刃型の相談もお受けいたしておりますので、どうぞお問い合わせ下さい。

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ハーフカットとは

2層(又は多層)に貼合わせた材料の型抜加工において、上層部の部材を型抜し、下層材(紙・フィルム・粘着剤層など)を型抜しない加工をハーフカット(半抜・キスカット)と呼んでいます。
下層部の材料の厚みは0.05mm(50µm)以上のものが一般的です。弊社機はそのコントロールが可能です。その製品の目的に合わせて有効な加工方法です。


シート材型抜機とロール材型抜機とは

弊社機には、シート材とロール材用の型抜機があります。
また、シート材とロール材の加工が兼用できるモデルもありますので
材料の種類・材質・幅・厚み・加工数量などにより、最適な型抜機を提案します。


順送型抜加工とは

金属加工用プレス機などではよく知られている型抜方法ですが、わかり易くするために例をとって説明致します。
例えば、絶縁材用のPET(ポリエステルフィルム)などで肉薄のリングパッキングを製作するとします。外径10mm・内径9mm・厚み0.1mmという商品を型抜機を使って型抜するときトムソン刃型(ビク刃)の一体型ですと外径と内径との差が1mmしかなくトムソン刃自身の厚みが一般的に0.7mmあり図1のように
①トムソン刃型の製作が難しい
②可能であっても型抜された商品が刃型内に残ったり又変形してしまう
順送トムソン刃型を利用すると問題が解決します。
(図2)

多数個取り刃型も可能で大変便利です。但し、型抜機に順送装置が必要です。
弊社ですと、SCP600BN/865BNシリーズなど高精度送り機能付です。複雑な形状の商品作りや厚みのある硬い材質(樹脂板、合板)の型抜にも利用できます。


位置決め型抜加工とは

各種印刷物、フレキシブル印刷基板(FPC)、ディスプレイ材などの機能フィルムなど位置決めをして高精度に型抜する需要が増えています。
弊社では、その要求に応じて型抜機に高精度位置決め装置を装着いたしました。従来は加工品の外形を利用したり、加工品に位置決め用ガイドピン穴をあけ、ピンに加工品の穴部分を挿入して位置決めをしていた為、熟練度が製品の精度を左右し加工能力にも問題がありました。特に最近、製品の加工精度に対する要求が高くなり位置決め型抜需要が増加しています。
弊社機では印刷マークや外周、印刷の特徴、立体画像(3D)なども認識可能で高速に位置決め可能となりました。型抜機と連動してより高い付加価値商品を提供できます。どうぞお試しください。各機種に位置決め装置が装着できます。(APS)
※参考:SCP865BN-APS


サーボクランク式型抜機とは

従来中心であったダブルクランク式型抜機や油圧式型抜機に加えてサーボクランク式型抜機の需要が増えています。
サーボクランク式型抜機は、型抜部の駆動をサーボモーターを制御して加圧する方式の型抜機です。型抜のスピード、位置、加圧力を任意に設定出来るという利点があり、新素材の試作などが容易に出来る様になりました。
※参考:SCP600BN/865BNシリーズ


複合加工機とは

型抜機を中心に前後装置、特にロール材加工において巻き出し装置、ラミネート(貼合せ)、商品取り出し装置、カス巻取り、商品積載装置などを付加した装置を複合機と呼んでいます。
加工品の多様化と省力無人化、クリーンルーム対応とお客様のニーズとウォンツも変化しています。
※参考:位置決め装置付 連続型抜機


周辺機械(機器)について

弊社では型抜き周辺機についても、型抜機と一緒に提供させて頂いております。シートカッター、スリッター、ラミネーター、などがあります。各機について簡単に説明いたします。詳しくはお問い合わせください。

  • シートカッター

    ロール材をシート材(枚葉)に切断加工する機械で、加工材、加工幅などにより加工方式が異なります。加工方式(切断)シャー式、ギロチン式、丸刃移動式などがあり加工材質により選択します。又、加工材送り(供給)方式にもニップロール方式とグリップフィーダー式があり、一般的にはニップロール式ですが加工材の表面にキズなどの発生を防ぐにはグリップ方式をお薦めします。

  • スリッター

    ロール材を指定幅にスリットし、再び巻き取りする機械です。材質やスリット幅、加工スピード、加工精度により1軸スリッターと2軸スリッターがあります。

  • ラミネーター

    二種類以上の材料を貼り合せ(ラミネート)するための機械です。各種加工材、粘着テープ(片面、両面)などの貼合せにお使い下さい。


販売分野加工品(例)

  業種 用途 材料
弱電 空調機関連 断熱・防音・結露防止用パッキング材 PUフォーム、PEフォーム等
音響関連 吸音・遮音・制振用パッキング材 ゴム、フェルト、グラスウール
映像・ディスプレイ 遮光・拡散・反射フィルム PET、PVC、アクリル
通信関連 電話機(携帯、PHS)用絶縁材 PET、アルミ箔、銅箔、両面テープ
銘鈑 印刷銘鈑、ディスプレイ材 紙、PET、両面テープ
電気配線板 プリント配線板(FPC) PET、ポリイミド、銅箔
車輌 自動車内装 車内内装材(座席シート) 布帛、フェルト
防音材、遮音材、制震材 ゴム、ウレタンフォーム等
天井材、補強材、吸音材 樹脂板、PVCシート
自動車部品 エンジン用等ガスケット 金属、グラスファイバー、ジョイントシート
その他 塗装用マスキングフィルム マスキングテープ
エアーバッグ材 ナイロン織物コーティング材
精密部品 カメラ部品 遮光材、シールド 特殊発泡品、ゴム、金属箔、PET、フェルト
印刷配線板(FPC) 銅箔、アルミ箔、PET、PVC、粘着テープ
その他、外装品 PVC、紙、成形品
OA機器 パッキング、絶縁材 テープ、ゴム、発泡品
包装 各種機器包装 包装用材 紙、段ボール、フィルム類
緩衝材、間仕切材 発泡品(PE、PP)
補強材 プラスチック段ボール、合板
プラスチックケース(ブリスター材等) PET、PVC、PP、ポリカ
成型トレー材 真空成形品(PVC、PE、PET)
その他 紙、印刷物(ラベル、封筒)、包装材(段ボール、フィルム)、家庭用品(マット)、帽子、寝具、フィルター材、
食品、医療品